日本スポーツ界のスーパースターである日本ハムの大谷翔平選手が正式にメジャーリーグ挑戦を表明し、アメリカ西海岸に本拠地を置くエンゼルスに移籍が決定しました。
大谷選手は高校時代からメジャーリーグへの憧れを口にしており、高校卒業後直接メジャーリーグに挑戦するという選択肢もあったくらいです。
その大谷選手がいよいよメジャーリーグに乗り込むということで、世界中の野球ファンが興奮しています。
世界中で注目を集める大谷選手のメジャーリーグ移籍ですが、契約金の問題から移籍時期が早すぎるのではないかという声もあるようです。
日本屈指のスーパースターのメジャー移籍は本当に早すぎるのか、「時間」と「お金」という2つの価値から考察していきます。
この記事を読むとどうなるか
- スーパースターの思考に触れることができる
- 「時間」と「お金」のどちらにより価値があるか分かる
- 自分の時間に対する考え方が変わる
- 自分が身を置く環境の重要性が分かる
スーパースター「大谷翔平」
まずは大谷選手について軽く紹介します。
大谷選手は160㎞を超える豪速球を武器にする大エースであると同時に、特大ホームランを量産するパワーヒッターでもあります。
通常、プロ野球の世界では投手は投手、野手は野手といった感じで完全に役割が分かれており、投手に一流の打撃を期待することなどありません。
ただでさえ、プロ野球というのは日本のトップ中のトップのアスリートが集う世界です。
どちらか一方で成功するだけでも凄いことなので、投手と打者の双方で活躍するということは常識的には考えられない話でした。
大谷選手が現れるまでは。
大谷選手はプロ野球の常識を覆し、投手・大谷としても日本を代表するエースとして活躍し、打者・大谷としても日本人でトップのパワーを持つとまで言われ、主軸を打つ強打者として活躍しています。
投手と打者の両方で活躍していることから、二刀流と呼ばれています。
正直、漫画でもやりすぎなレベルですね(^_^;)
この規格外のスーパースターがいよいよメジャーリーグに、しかも日本時代と同様に二刀流で挑戦するということで、世界中の野球ファンが熱狂しているわけです。
超大型契約を蹴って早期メジャー移籍
さて、大谷選手のメジャー移籍ですが、契約金の問題から、移籍が早すぎたのではないかという声も聞かれます。
というのも、メジャーリーグには25歳未満の国際FA選手の契約金上限を大きく抑える「25歳ルール」というものが存在します。
国際FAって何?って方も多いと思いますが、要するに23歳の大谷選手がメジャーリーグに挑戦する場合は大きく契約金が制限されるということです。
この25歳ルールにより、大谷選手とエンゼルスの契約金は年間で2億6000万円程度です。
近年、大谷選手がメジャーリーグに挑戦すれば、年俸30億円は下らないと言われ、契約金総額は200億とも300億とも噂されていたことを考えると、2億6000万円なんて格安にも程がありますよね。
「あと2年待てば大金が手に入るのに、待てなかったのか」
こんな声が上がるのも無理はないですし、気持ちは分かります。
日本だけでなく、アメリカ国内でもこの決断に驚きの声が多く、エンゼルスにとって大谷選手獲得は世紀のお買い得契約とまで言われています。
なぜ大谷選手は大金を捨てて早期メジャー移籍を決断したのでしょうか。
価値の大きさは圧倒的に「時間」>>>>「お金」
あと2年、25歳まで待って大金を手にする以上のメリットはどこにあるのか。
それは正に、今この瞬間、23歳でメジャーリーグに挑戦するという点にあります。
大谷選手の目標はあくまでメジャーリーグで活躍することです。
世界一の選手になるために、世界最高の舞台で活躍することが夢であり目標です。
決して、「最高の金額で契約すること」ではありません。
そうなると、長くメジャーリーグで活躍するためにも、準備ができた段階ですぐに行くことが最良の選択肢になるのは当然です。
今やりたいことは今挑戦する。
極めてシンプルですが、これは人生においてめちゃくちゃ大事な考え方です。
ちなみに、100%準備ができることは永久にないので、ここで言う準備ができたらとは環境要因や戦略的なことも含めて「挑戦するのに支障がない程度の準備」ができたらという意味です。
この点について後ほど詳しく解説します。
時間は待ってくれない
大谷選手の場合、来シーズンからメジャーリーガーとしてバリバリ活躍するためには、今すぐメジャーリーグに挑戦する必要があります。
では、お金についてはどうでしょうか。
あと2年待てば、確実に大金を手に入れることができたかもしれません。
しかし、今すぐメジャーに挑戦して大活躍すれば、2年後には更なる大型契約を手にすることも可能です。
このように、時間は待ってくれませんし、今やらなかったことを後から取り戻すことはできませんが、お金は後からでもいくらでも取り戻せます。
お金は本質的問題じゃない
大谷選手がお金よりも夢の実現を選んだことは価値の側面から考えれば、実に合理的な選択です。
大型契約を狙うための2年の間に大けがをして永久にメジャーリーグ挑戦の夢が断たれる可能性だってあるんです。
このことは当然ですが僕らにも同じことが言えます。
例えば、世界中を旅行したいとか言いながら、「十分な貯蓄ができるまではいけない」と言ってどこにも行かなかったりする人が結構います。
留学したいと言いながら、「将来のためにもう少し貯金したいから、できない」とか言う人もいます。
そもそも、旅行するためのお金すらないとか、留学資金そのものが足りてないとかであれば、こういう言い分も分かります。
やりたくてもできないのであれば、それは仕方ないですから。
まだ準備ができていないだけです。
問題は、やりたいことをやるだけの余裕はあるのに、何かしら理由をつけて「もう少し後でやる」とか訳の分からないことを言い始めることです。
何のために生きているのか、もう一度考えて欲しいです。
旅行がしたいなら、旅行すれば良いじゃないですか。
あと少しとか言ってる間に、事故や病気で死んでしまうかもしれないんです。
旅行がしたかったのに、お金を貯めている間に人生が終わったら悲しいですよね。
不謹慎だと思われるかもしれませんが、人の人生は有限です。
そして、いつか終わるということ以外は何も確かなものはありません。
いつか必ず終わる。
でも、いつ終わるか分からない。
だからこそ、何よりも圧倒的に時間は大切なんです。
早ければ何でも良いわけではない
さて、とにかく時間は大切で、準備が整ったらすぐに行動すべきことを力説してきました。
サラッと流してましたが、「準備が整ったら」というのは無視してはいけません。
この準備という言葉は非常に広い意味で使っていますが、やりたいことをやるためのお金や機会があることに加え、戦略や環境を考慮して使うべき言葉です。
予算10万円の海外旅行を計画しているとして、貯金が5000円しか無いのに借金して行くのは無理がありますよね。
海外旅行に行きたいからと言って、国際情勢の悪化により、行きたい国が戦争状態に陥ってしまったら、今は行くべき時期ではないでしょう。
大谷選手のメジャー挑戦もそうです。
高校から直接メジャー挑戦という道もあったでしょうが、二刀流という前代未聞のスタイルで挑戦するためには、まずは日本球界で二刀流の実績を残す必要があったことは間違いないでしょう。
更に言えば、日本球界の中でも日本ハム以外の球団では二刀流で大谷選手を育てることは難しかったかもしれません。
このように、環境や戦略があることを前提にして、物事に早く挑戦することはお金の尺度を超えた価値があります。
時間をお金で買う
時間は取り戻せないということはお伝えした通りですが、未来の時間についてはお金で時間を買うことができます。
例えば、東京から名古屋まで新幹線に乗れば2時間以内で行けますが、新幹線代をケチって歩いて鈍行を使えば7時間くらい掛かります。
あえて鈍行旅行をすることが目的なら良いですが、単にケチってるだけだとお金よりも重要な時間を捨てているので、賢い選択とはとても言えません。
テニススクールとかでもそうですが、最短で上達するためにお金を払うことは非常に合理的です。
独学でどれだけの時間をこの先無駄にするのかということを考えると、お金を払うくらいで将来の時間が増え、別のことに使える時間が増えるのですから。
時間の価値がお金よりも高いものだと分かれば、どういう時にお金を使うべきなのかが分かります。
更には、どういう時には得られる金額にこだわらないべきなのかも分かります。
有限な時間を生きる僕らは、何よりも時間的価値を優先させるべきだということは覚えておきましょう。
まとめ
大谷選手のメジャーリーグ挑戦からも分かるように、表面的には損をしているように思えることでも、何のために自分は生きていて、その上で本質的に何をすべきなのかが分かれば、価値の基準は変わってきます。
もっと大きな金額を得られたのに、それを蹴って今挑戦することを優先する。
本当は払いたくないけど、将来の時間を得るために今払う。
どちらも表面的には損をしているように思えるかもしれませんが、実際に自分自身の人生の夢には大きく近づいています。
こういう考え方を「投資思考」というんですが、この考え方ができない人はFXに限らず、どんな世界でも成功は難しいです。
自分の人生でやりたいことは何なのか、その実現のために最も重要なことはお金ではなく時間であることを忘れないでください!