国内FXはどんどん規制が厳しくなってレバレッジも下がっていき、少額から資金を増やしていきたいトレーダーにとっては年々環境が悪化しています。
それに比べ、海外FXは高いレバレッジを効かせられることから、少額から資金を増やしたいトレーダーにとっては魅力が多いことがメリットです。
その点からも、このサイトでは海外FX口座でのトレードをオススメしておりますが、海外FXの注意点として、税金の扱いが国内FXとは異なる点があげられます。
稼ぐ金額によって海外FXの方が有利になる場合と、国内FXの方が有利になる場合があります。
海外FXの税金面について理解を深め、ご自身の資産規模や収益に応じて上手く使いわけられるようにして下さい!
オススメの海外FX口座についてはこちらの記事を参考にして下さい^^
この記事を読むとどうなるか
- 海外FXの税金と国内FXの税金の違いについて理解できる
- 自分のFX収益に応じた口座選択ができる
- トレードスタイルに応じた口座選択ができる
- 確定申告で正しい税額を申告できる
海外FXの税金
海外FXと国内FXでは税金の扱いが異なります。
海外FXで得た利益は雑所得という扱いになり、総合課税されることになります。
総合課税とは、税率が一律ではなく、稼いだ金額に応じて税率が変動する課税方式です。
一方で、国内FXは申告分離課税で課税され、どれだけ稼ごうが一律の税率で課税されます。
それぞれの課税方法について、もう少し詳しくみていきましょう。
海外FXの課税方式
既に述べたように、海外FXで得た利益には総合課税方式で課税されます。
総合課税とは、給与所得や雑所得等を全て合算し、収入金額に応じて税率が変動する課税方式です。
所得税率
全ての所得を合算し、そこから各種控除を引いた課税所得額に税率を掛け、さらに控除額を引いた額が必要納税額になります。
課税所得額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円を超え4000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
住民税率
所得税だけでなく、住民税も同様にして計算しますが、住民税は税率は変動しません。
市町村民税6%+道府県民税4%=10%の税率+均等割の4000円が納税額になります。
アバウトに覚えるなら、所得税のグラフで自分の税率に10%を+した税率を課税所得に乗ずるイメージですね。
例えば、課税所得額が800万円であれば、23%+10%=33%といったイメージです。
損失の取り扱い
海外FX同士であれば損益通算が可能ですが、国内FXとの損失通算はできません。
また、損失の繰り越しもできません。
国内FXの税金
国内FXの税金は何といっても税率が一律であることが特徴です。
FXで大きな金額を稼いでいて、保有資産額も大きい方は国内FXの方がオススメです。
国内FXの課税方式
国内FXには申告分離課税が適用されます。
申告分離課税とは、給与所得等の国内FX以外で得た所得と国内FXで得た所得を分離して個別に課税する課税方式です。
そのため、合計の所得額がいくらであっても、FXで得た所得には一律の税率が課せられることになります。
税率
国内FXの税率は一律20.15%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)です。
損失の取り扱い
国内FX同士及び先物やオプション取引等との損益通算ができますが、海外FXとの損益通算はできません。
年間損益が損失で終わった場合は、翌年以降3年に渡ってその損失を利益から控除できます。
結局、海外FXと国内FXどっちが有利なの?
ケースバイケースですが、税制面だけを見ると、国内FXの方が有利な点が多いです。
大きな金額を稼ぐようになると、個人でやる場合は海外FXだと税金がきつくなります。
海外FXが有利な場合
FXでの収入と給与所得等を合算しても課税所得が330万円未満の場合は海外FXの方が有利になります。
330万円というのは課税所得額であり、年収から基礎控除やら給与所得控除やら社会保険料控除やらが引かれた後の金額ですので、年収計算なら基本的にもっと高くなります。
社会保険料等は人によって異なりますが、額面年収が500万円程の人であれば、課税対象額は200万円台であることがほとんどですので、FXでの収入が50万円程度であれば海外FXの方が有利になる場合が多いです。
初心者の方など、FXでまだあまり稼げていない方や、専業主婦の方などは海外FXの方が税金的にも有利になることがほとんどです。
国内FXが有利な場合
FXで大きな金額を稼いでいる方や、高所得者の方は国内FXの方が有利になります。
例えばFXだけで4000万円以上を年間で稼ぐケースを考えると、国内FXの納税額は海外FXの半額以下で済みます。
また、合計で損失になってしまった場合には、損失繰越ができる国内FXの方が有利になります。
それでも海外FXを使うの?
税制的には国内FXの方が有利な点が多いですが、だからといって国内FXで最初から全部取引すれば良いというわけではありません。
前述したように、国内FXはレバレッジの上限が年々下がっている上に、注文が通らないことも多く、これから資産を作りたい個人トレーダーにはデメリットも多いです。
実際に大きな金額をFXで稼げるようになった暁には、資金量も増えているので国内FX口座で低いレバレッジでやることがオススメです。
海外FXの税金対策
海外FXの不利な税制部分は、税金対策で補いましょう。
FXトレードに使うPCやスマホの端末代や、ネット代などは経費にできます。
書籍代やセミナー参加費なんかも当然経費にできるので、経費にできるものをしっかり経費として計上することで、多少でも税金対策ができます。
まとめ
海外FXと国内FXでは税金上の取り扱いが全く異なります。
ご自身の資金量や所得額に合わせて、柔軟に口座を選択していく必要があります。
最初から大きな金額で長期保有を目的に低レバレッジでトレードする場合には国内FX口座だけで取引をすることが無難ですが、これから資産を作っていく場合にはやはり海外FX口座がオススメです。
資金が増えてからも、堅実に長期で保有する分は国内口座でトレードし、一定額を海外口座で高いレバレッジでトレードしていくといった感じで使い分けていくと、海外と国内それぞれのメリットを活かした取引が可能になるので、色々試行錯誤してみて下さい!